ADSL導入顛末記 第三部(セッティング。そして・・・)
●さあ、ブロードバンドだ!
7月16日、淡い期待も空しく、帰宅できたのは(一般の感覚から言えば)深夜。AKIによると、午前中のうちからLINE LINKランプは点灯状態になっていたとのこと。まあ、想像するにラインを繋ぎ変えるだけの作業だろうから、トラブルが発生しない限りサクサク終わるのだろう。また、プラネックスから、ルータの発送は16日との連絡があった。これなら1日待つだけでルータ環境に移行できる。とはいえ、とりあえず接続ソフトがどんな感じかを確かめてみたい気持ちもあったので、初日からADSLの設定を行うことにした。つーか、この場合誰でもやってみるでしょう!
まずは、「フレッツ接続ツール」を自分のPCにインストールする。マニュアルに従ってのインストールだが、特にひっかる所はない。次に、PCの電源を落とした後、ADSLモデムとのLAN接続。自分のPCのLANカード(もちろん今まで使っていたもの)にモデムからのLANケーブルを接続した。そして、PCの電源投入。PCは、何の問題もなく立ち上がった。接続ツールはWindows標準のダイアルアップと似た使い勝手の様だが、私の場合はISDNでは「SOHOman」というルータ制御ツールを使っていたので、印象が随分違う。接続ツールを起動すると、テスト接続のメニューがあった。テスト接続メニューを実行してみる。小さなウィンドウが開いて、ネゴのステータスが次々と表示され、やがて接続が完了した。連動してブラウザが起動し、接続確認のページが表示される。うむ、ここまでは問題なし。
テスト接続からは、一般のHPへのアクセスはできないようなので、接続を切って、いよいよドルフィンインターネットの設定を行う。ADSLは電話とは別物なので、ダイアルアップ接続の時にあった「電話番号」は無く、LANの設定(DNS等)の設定のみを行えばよい。申し込み受付メールの中にあったDNSの設定を行い接続ボタンを押した。ネゴのステータスが次々と表示され・・・PCがハングした。
これが、受難の始まりを告げるハングだった。
●飛ぶ・・・のだが
ガックリしながらPCを再起動した。(しっかし、アプリが飛ぶたびにOSごと持って行かれるWindowsってなんて脆弱なんでしょ)何から調べようかと思ったが、こんな時の常道、とにかくもう一度やってみた。ドルフィンインターネットへ接続! ネゴのステータスが次々と表示され・・・おおおっ!接続したぁ!(って、何驚いてんだ > 俺)
最初のハングの理由はよく分からないが、とにかく接続が成立した。となれば、最初に行く場所は一つ。ルータの情報を集めた掲示板に書き込みがあった、ぷららのADSL速度計測サイト(こういうのリンク張っていいんだっけ?)へ直行! 早速速度計測を行った。PCスピードヲタクとしては、全く当然の行動である。その結果は・・・450Kbps〜600Kbps。わぁすごーい、ISDNのじゅうばいだぁー! ・・・じゃないだろう!! せめて1Mbpsは行かんかい! 話が違うじゃねぇか!(誰も話していないって) こんなものか? こんなものなのかADSL!!
とはいえ、10倍は10倍。やはり速いことに違いはない。そのまま幾つかの行きつけのページを辿ってみたが、快適ではある。快適で・・・通信が止まった。ブラウザのストップボタンを押して、再度アドレスをクリックしたがやっぱりダメだ。ぬぅぅ・・・と唸りながらドルフィンの接続を切る。試しに、またテスト接続を行ってみた。ネゴのステータスが次々表示され・・・PCがハングした。おんどりゃぁぁ!!
その後、接続ツールにあるプロバイダのプロパティを見ようとして飛んだり、接続に失敗したりと、とにかく不安定な状態が続いた。接続については、どうも一つの接続を切って、別の接続を確立しようとすると飛ぶ(ソフトだけの時とPCごとの時がある)ようだ。基本的に繋ぎっぱ接続なので、一度つないでそのまま使い続ける分には何とかなるのだろうが、それでも通信がたまに止まってしまう。これについては暫く待ってたり、ブラウザを再起動したりする事によって結構救えることが分かった。
しかし、これでは実用に耐えない。現状では、翌日届くルータを接続することで、事態(速度面も含めて)が改善することを期待するしかない。AKIの掲示板にとりあえずの復活宣言を行い、接続を切った。
続いて、AKIのPCにもフレッツ接続ツールをインストールした。予定外だったが、PCやLANの経路が変われば接続ツールの安定度が違ってくるかもしれないと思ったからだ。しかし、結果は大して変わらない。AKIのPCでも何度か飛んでしまった。接続はできるのだが、速度はやはり450〜600Kbps。最早ルータに期待を掛けるしかない。そもそも、もう睡眠時間を大幅に削り取られる時間帯になっていた。初日は、無念の撤退となった。
●ルータ接続
7月17日。漸く帰宅すると、ルータが届いていた。おそらく私は、日本でBRL-04Aを最初に手にした内の一人だろう。まあ、そんなことはどうでもいいか。即座に箱からルータを取り出す。横置きで、上面が斜めになっている為に上にモノを置けない辺りに自己主張の強さを感じるデザインだ。ひとしきり眺めた後、まずは昨晩インストールした「フレッツ接続ツール」をアンインストールする。これは後に知ったことだが、このツールで接続がうまくいかなかった人は他にも結構居るようだ。しょうがないので、他のPPPoEソフトを使用している人もいるらしい。
続いて、ルータの接続を行った。ADSLモデムから出ているLANケーブルを、ルータのWANポートに接続する。そして、ルータのLANポートとPCのLANカードを接続する。ごくシンプルだ。PCの電源を投入し、ブラウザを起動する。ルータの設定は、大抵のルータがそうであるように、ブラウザソフトから行う。ブラウザのアドレス表示部分に、マニュアルに記載されているルータのアドレス(あくまでルータがローカルで使用するアドレス)を直接打ち込んでやると、ユーザ名とパスワードを入力するためのダイヤログが開いた。設定を管理する管理者のためのパスワードだ。メニューの通り、ディフォルトのユーザ名とパスワードを入力すると、設定画面が開いた。
とりあえず「ディフォルト設定の読み込み」を実施する。普通は出荷時にやられているハズの処置だが、念のためにやっておくに越したことはない。特に、この機種は新製品で、動作確認をやってから出荷するとの話しだった。そんな場合にはかえって手違いが起き易い。
次に「簡単インターネット設定」という項目をクリックする。そして、「フレッツADSLを利用する場合の設定」とある「通常のPPPoE」を選択する。すると、
等を設定するメニューが開いた。他にも、接続/切断に関する設定等が幾つかあるが、これらの設定はフレッツISDNとほぼ同じだ。ディフォルト値で問題ない。ただ、MSS(Maximum Segment Size)という項目があって、これはISDNのルータには無かった設定だ。この設定については後述する。上にあげた項目については、ドルフィンインターネットから既に送られていた設定項目をインプットする。この辺は前の晩ももフレッツ接続ツールでやった内容だ。
- ログインユーザ名
- パスワード
- DNSサーバのアドレス
設定を終了した後、PCを再起動。PCにローカルアドレスを間違いなく割り振ってもらうためだ。そして接続(というよりインターネットへのアクセスを行った。自動接続なので「接続」という概念は殆ど無い)を開始! ネゴの時間なのか、最初にちょっと引っかかったが、やがて通信が開始された。
そして何処へ行ったかって? もちろんぷららのADSL速度計測サイトである。そしてその結果は? ・・・450Kbps〜600Kbps。ぬおぉぉぉお!
●ルータよお前までもが・・・
ルータに接続しても、通信速度は変わらなかったがが、もう一つ変わらなかった物がある。それは不安定さだ。データ接続がしばしばストップするのだ。前の晩のフレッツ接続ツールよりは随分とましになったものの、にっちもさっちも行かなくなって、ルータとADSLモデムの両方を電源OFF/ONせざるを得ない状況になることもあった。一度その状態に陥ると復帰できなくなるのだが、不思議な事に、2台のPCを接続していた場合に、1台がこの状態になってももう1台はちゃんと通信できる場合がある様だった。従って、ルータのせいばかりとも言えないのかもしれない。
通信速度の付いては、他にも心当たりはあったのだが、とりあえずウィルスバスターを疑ってみた。我が家では、ウィルス対策のためにウィルスバスターの「2ユーザーズパック」を導入している。掲示板などで読んで、ウィルス検知ソフトが速度のネックになる場合のある事は知っていた。ウィルスバスターのリアルタイムモニタを終了させて再度計測してみる・・・やはり450Kbps〜600Kbps。(このとき私は大きなミスを犯してしまっていたのだが、それに気づいたのはもう少し後だった)
またもや時間切れ。この晩も満足の行く状態にすることができないまま、撤退を余儀なくされてしまった。しかし、事態はそれだけでは済まなかったのである。翌日になって重大な事実が判明した。データ通信中に電話が掛かってくると、データ通信が中断されることが分かったのだ!